はじめに
- IP(Ingress Protection)等級は、機器の筐体が埃や水にどの程度耐えられるかを示します。
- これらの等級は国際電気標準会議(IEC)によって定められています。
- ヘッドホン、イヤホン、ポータブルスピーカーなどの機器を同じ基準で比較することができます。
- 重要:IP等級は試験に基づいています。「防水」や「耐水」といったマーケティング用語は、IP等級とは異なります。
IP等級が示すこと
- IPコードは2桁の数字で構成されています:
- 1桁目:固形物(埃やその他の固体)に対する保護レベル。
- 2桁目:液体(水の浸入)に対する保護レベル。
- 一部の製品では、片方(埃または水)が指定されていない場合に「X」が使われます(例:IPX5)。
数字の読み方 1桁目 — 固形物に対する保護(0〜6)
- 0:保護なし
- 1:大きな物体(50mm以上)からの保護
- 2:中くらいの物体(12.5mm以上)からの保護
- 3:2.5mm以上の物体からの保護
- 4:1.0mm以上の物体からの保護
- 5:埃の侵入を防ぐ(限定的な侵入があるが有害な影響なし)
- 6:埃の侵入を完全に防ぐ(侵入なし)
2桁目 — 液体に対する保護(0〜9、Kを含む)
- 0:保護なし
- 1:垂直に落ちる水滴からの保護
- 2:最大15°傾けたときの水滴からの保護
- 3:垂直から最大60°の範囲での噴霧水からの保護
- 4:あらゆる方向からの水の飛沫からの保護
- 5:あらゆる方向からの水の噴射からの保護
- 6:あらゆる方向からの強力な水の噴射からの保護
- 7:最大1メートルの浸水に対する保護
- 8:1メートル以上の浸水に対する保護(深さは製品によって異なる)
- 9K:高圧・高温の水の噴射(特別な試験)
- 数字が指定されていない場合は「X」が使われます(例:IPX5=水の保護レベル5、埃の保護は未指定)。
例:IP55が消費者向けオーディオ機器に意味すること
- 埃:通常の使用に支障をきたさない限定的な侵入。
- 水:あらゆる方向からの水の噴射(小雨や軽いスプレー程度)に対する保護。浸水には対応しません。
- 購入者へのポイント:IP55は屋外での小雨や水しぶきに適しています。泳ぐ、シャワーを浴びる、浸水する用途にはIP55を信頼しないでください。
IP等級付きオーディオ機器を評価するためのヒント
- 製品や公式仕様で正確なIPコードを確認してください(マーケティング画像だけで判断しない)。
- 数字が大きいほど通常は保護レベルが高いですが、機器の使用ガイドラインに従ってください(浸水が許されているとは限りません)。
- 水に関連する使用には、IP55以上が雨や水しぶきに効果的ですが、浸水の制限を必ず確認してください。
IP等級の制限
- IP等級は筐体の保護を示しており、機器内部の電子部品までは対象としていません。
- 試験は管理された実験室環境で行われます。実際の使用環境(塩水、化学薬品、温度変化など)では性能が異なる場合があります。
- IP等級はすべての危険をカバーしているわけではありません(例:衝撃耐性、試験範囲を超える極端な温度、無線性能に対する湿気の影響など)。